アプリケーション開発やデータ解析をするときに必要不可欠な「データベース」。
誰でも一度は聞いたことはあるであろうデータベースですが、具体的にはどういったものか分からないという人も少なからずいると思います。
そこで今回は、データベースとは何かという話を初心者にも分かりやすく説明します。
データベースとは？
データベースとは、検索や蓄積が容易にできるよう整理された情報（データ）の集まりのことです。一般的にはコンピューター上で整理されたデータの集まりの事を言います。
たとえば、商品を「商品コード」「仕入れ日時」「価格」別に分類した情報であったり、顧客を「氏名」「メールアドレス」などの項目で整理した情報がデータベースと考えてください。
データベースの役割とそのメリットについて
単に情報を分類し、一つの場所にまとめただけではデータベースとはいえません。
集めたデータを編集や共有、管理しやすい状態を保ってこそデータベースと言えます。
データが自然と整理され、必要な時に必要なデータをすぐに取り出せる点が最大のメリットといえるでしょう。
例を挙げると、次のような場面でデータベースが活躍します。
・顧客リストから、問い合わせや反応が良かったお客さまだけを抽出する
・商品管理リストから、在庫があるものだけを見つけたい
エクセルやワードなど様々なファイルにデータが散在している場合、求める情報を見つけるのにかなりの時間が掛かってしまいます。
データベースにデータをまとめておけば、様々な切り口で欲しい情報の検索や抽出が簡単に行えます。
データベースの分類「リレーショナルデータベース（RDB）」「NoSQLデータベース」について
リレーショナルデータベース（RDB）とは？
リレーショナルデータベース（RDB）とは、データをエクセルのように表形式にまとめ、表を関連付けて使えるデータベースのことを指します。
RDBの代表的なデータベースとしては、OracleやMySQLなどが挙げられます。
RDBの特徴は、データの一貫性を保ちながら、様々な種類のデータに関係性を持たせて整理し、膨大な情報をから目的のデータを素早く抽出・加工・利用できる点にあります。
企業の業務システムや基幹システムのデータベースにはRDBが使われています。
ただし、RDBの利用にはSQLというデータベース言語を使うため、SQLに精通したITエンジニアでないと扱えません。
データの一貫性とは？
RDBには、データの追加・更新に関する「整合性制約（一貫性制約）」というものがあります。
「数値だけ」「日付だけ」などの特定の種類の値しか入力できないとか、「ある範囲の値だけ」「この場合は削除できない」というようなルールを「整合性制約」として設定することができます。
RDBでは整合性制約の中でデータの追加・更新が行われるので、データには秩序が保証されます。これを「データの一貫性」と呼びます。
NoSQLデータベースとは？
NoSQLデータベースは非リレーショナルなデータベースを表す言葉です。
厳密にいうと「このようなものがNoSQL」と表せるものではなく「RDBではないものがNoSQL」といった理解で良いでしょう。
ちなみにNoSQLは「SQLを使わない」という意味ではなく「SQLだけではない」といったNot Onlyの意味があることを注意しましょう。
NoSQLのメリットは、何と言っても処理速度の速さです。NoSQLは大容量データを整合性を取らずに処理、つまり他のプロセスと同期を取らずに読書きをするのでRDBよりも高速に処理できます。
また、サーバーの台数を増やして処理速度を上げることがRDBよりも容易です。
NoSQLのデメリットとしては、RDBのようなデータの一貫性が保証されないため、データの更新や削除が頻繁に行われているうちに、データの整合性が失われる場合があります。
また、NoSQLはRDBと比較して複雑な条件による検索ができなません。このような特徴を理解した上で、使用する用途を選ぶことが大切です。
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